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「43歳から始める女一人、アメリカ留学」No.22・・・私にとってのニュースは、ソーシャルメディアより友人のメールだった
ライクス
2018.01.06(土) 10:00
私にとってのニュースは、ソーシャルメディアより友人のメールだった
巨大地震・津波の被害に遭われた方に、心よりお見舞い申し上げます。福島県には当コラムを掲載させて頂いているご縁もあり、友人もいる。温泉にも何度か行っている。一時帰国したら、人を誘って福島の温泉に行きたい。異国暮らしの疲れを癒したいし、地域経済の活性化に、ものすごくささやかだが貢献したい。
とりあえず今できることは、募金だ。こちらでも、アメリカ無印良品などの企業、シアトル日本商工会
( <a href=http://www.jbaseattle.org/whatsnew/whatsnew_top.html target=_blank>http://www.jbaseattle.org/whatsnew/whatsnew_top.html< ;/a> )
、そしてシアトル在住の日本人ソーシャルワーカー峰下拓さん
( https://www.paypal.com/cgi-bin/webscr?cmd=_s-xclick&hosted_button_id=73DPKX4RQC7LQ )
など、ここかしこで、募金活動の動きがでている。
日本は裕福だというイメージがあるせいか、今回の巨大震災への募金は、米国やカナダでは、ハリケーンカトリーナ、ハイチに比べて、動きが鈍いと報じられている。
<a href=http://money.cnn.com/2011/03/18/pf/japan_earthquake_aid/index.htm target=_blank>http://money.cnn.com/2011/03/18/pf/japan_earthquake_aid/index.htm< ;/a>
<a href=http://www.thestar.com/news/world/article/956614--canadians-donate-far-less-to-japan-than-haiti target=_blank>http://www.thestar.com/news/world/article/956614--canadians-donate-far-less-to-japan-than-haiti< ;/a>
アメリカでのアピールは、私たちアメリカに居る者の役割でもある。口コミででも、メールの転送といった小さな活動であても、募金への訴えかけは続けていくつもりだ。
ところで今回の災害で、ソーシャルメディアの果たす役割が大きかったと、改めて伝えられている。とりわけ被災地から情報が刻一刻と挙げられるツイッターから、目が離せなかった。フェイスブックでは、原発に関する優れた解説記事をいくつか見つけることができた。
幸い、私の友人知人に、東北被災地で家を失ったり、家族を失うといった甚大な被害に遭った人はいなかった。私の友人の多くは東京在住で、私にとっては、一番リアルなニュース媒体となったのは、彼女らからのメールという、極私的なパーソナルメディアだった。
「スーパーとかコンビニでは食べ物が減っているけど、生協の宅配を頼んでいたから私は大丈夫。でも今週は、頼んでいたものの半分しか来なかった。特に牛乳がないのは困る。スーパーでも朝早く売り切れて、なかなか手に入らないから」
16日には、「私の会社も自宅待機を命じられました。時間感覚がなくなってきたよ。放射性物質がキモいから、窓も開けられないし、換気扇も回せない」というのは、働く独身、一人暮らしの友人たちからのメール。
「妹が子どもを連れて東京を離れることになった。知り合いの翻訳者も、関西に退避するって」
いう東京撤退の広がりも、16日から増えてきた。
外資系金融機関に務める友人からは、17日に、
「弟の会社(外資系)が、家族ごと大阪に移動をすることになった。私の会社も、大阪移動を検討してる。外資系証券はアメリカ移転だって」とのメールが来た。とくにアメリカ系企業が、放射能汚染の危険性について大きな反応をしている様子が伝わってくる。
出版業界にも影響は及んでいる。同業者の友人は、
「印刷工場の多くが北関東にあり、被害を受けているから仕事がみんな中止。印刷会社は雑誌優先で機械を回していて、書籍やムックは後回しという噂。おまんま食い上げ!」
と知らせてくれた。印刷会社の被害までは、想像が及ばなかった。たしかに、書いた原稿がいつ活字になるか分からず、原稿料がいつ入るか分からないのは、生活直撃だ。
地震以降、メールに費やす時間が日常の倍以上になった。日本の友人から来る刻一刻と状況変化を伝えてくれるメールに加えて、アメリカで知り合った人達から、「家族は大丈夫?」「なにかできることがあったら言って」というメールが大量に来た。クラスで一、二度話しただけの人、事務の人、などそう近いと感じていなかった人からのメールが多かった。
でもうれしかった。日頃は、アメリカ人は「ハーイ、ハウズイット・ゴーイン?」といつも友好的だけど、付き合いが表面的、とコミュニケーション上の不満を抱えていた私であったが、こういう時には、たとえ表面的であっても、人から言葉をかけられる、そのこと自体に、自分が救われていると感じた。日本の友人との関係のように、濃い関係性ではないので、「大丈夫です。心配してくれてありがとう」という返信で終わってしまう。中でもちょっと親しい人には、募金をしてね、と添えるくらいだ。
そういう「軽い交流」を大量に発生させ、その中から人間関係を培っていくのが、この地にやってきた異邦人にとっての、生き方のコツなのかもしれない。地震でのメール大量発生を機に、こう考え始めたのだった。
※写真キャプション
「こちらでの報道で、頻繁に使われていた地球の発熱状態の画像。「アメリカに津波は来るか」「日本でまかれた放射性物質がアメリカにどう影響するか」「ワシントン州出身のアメリカ人の安否情報」など、今回の日本の被害がアメリカにどう影響するか、との観点からの報道が、目に付いた
フリーライター
長田美穂さん(ながた みほ、1967年 - 2015年10月19日 )
1967年奈良県生まれ。東京外国語大学中国語学科を卒業後、新聞記者を経て99年よりフリーに。
『ヒット力』(日経BP社、2002年)のちに文庫 『売れる理由』(小学館文庫、2004年)
『問題少女』(PHP研究所、2006年)
『ガサコ伝説 ――「百恵の時代」の仕掛人』(新潮社、2010年)共著[編集]
『アグネス・ラムのいた時代』(長友健二との共著、中央公論新社、2007年)翻訳[編集]
ケリー・ターナー『がんが自然に治る生き方』(プレジデント社、2014年)脚注[編集]
[電子書籍]
43歳から始める女一人、アメリカ留学 上巻
上巻
http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/209499
下巻
http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/209500
問題少女 第1巻〜最終巻
http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/215228
株式会社ライクスより
末期ガンと聞いていましたが、2015年10月19日に亡くなられたことを知りました。
知人の紹介で福島市内で会ったのが出会いでした。とても素直な感じの素敵な女性だったと記憶しています。アメリカに勉強しにいくと聞いでアメリカ通信を書いてというのが「43歳から始める女一人、アメリカ留学」の始まりでした。電子出版を出したいという長田さんの思いは、今の世に少しでも痕跡を残したいとの思いだったのかもしれません。
売り上げは、全て長田さんの仏花とさせていただきます。
ありがとうございました。
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